脇田尚揮の今月の運を「下げない」お話(5月前半)
脇田尚揮の運を「下げない」お話は、様々な肩書や資格を有しTVメディアでも活躍する脇田尚揮さんから隔週で一言述べてもらうコーナーです。
脇田尚揮の今月の運を「下げない」お話(5月前半)
・テーマ:目標を適切に設定してみる
5月、古くは皐月(さつき)です。稲代(発芽からある程度育つ状態にするまでの稲を置いておくところ)から田んぼに苗を植え付けるときの苗を「早苗」といい、その作業をする時期として「早苗月(さなえつき)」と呼ばれました。それが短縮し、「さつき」になったと言われています。
田植えもそうですが、私たちが何かを始めるとき必ず目標を設定するかと思います。その心意気は大変素晴らしいのですが、長続きしなかったり心が折れたり諦めてしまうのはなぜでしょう。もしかするとそれはモチベーションの問題ではなく、目標設定の仕方が間違っているのかもしれません。
では一体どのように目標設定をすれば良いのでしょう。その一つの答えは、心理学者ヤーキーズとドットソンが提唱した「コンフォートゾーン」理論にあると言えます。このコンフォートゾーンとはストレスや不安が無く、限りなく落ち着いた精神状態でいられる場所「快適空間」や「安全領域」という意味です。
このコンフォートゾーン内にいれば、苦痛なく安心してタスクをこなせるとされますが、大きな成果は期待できません。それどころか場所や仕事内容、関わる人がある程度限定され、成長性が無くモチベーションが低下してしまう恐れもあるのです。
しかも目的意識が低いと、楽や安全を求めて無意識的にコンフォートゾーンに戻されてしまう心理傾向が人にはあるのです。そのため、成長するには意識してこのゾーンを離れる必要があります。
そこで現れるのが「ストレッチゾーン」と「パニックゾーン」。コンフォートゾーンを含め成長の領域はこの3つに分けられます。そして目標として最も理想とするゾーンは“ストレッチゾーン”なのです。
・ラッキーアクション:目標設定
・ラッキーアイテム:押しピン
・ラッキーカラー:赤
そして、理想とするストレッチゾーンはさらに3つの領域に区分され、「フィア―ゾーン」・「ラーニングゾーン」・「グロースゾーン」に分類されます。以下、それぞれの意味を見てみましょう。
フィア―ゾーンは恐れの領域とされ、慣れない状況や初めての業務など様々な条件により、不安や怖れが発生している状態です。少し気を抜くと安全を求めてコンフォートゾーンに戻ってしまうため、早めに“慣れる”ことが大切になります。
次にラーニングゾーンですがこれは“慣れ”に加えて“好奇心”が生じ、新しく挑戦する中で自分が成長していくことを実感できる領域です。最も精神的に充実できるゾーンでもあり、ここに留まることを意識するのが大切です。なお、数値化すると全力で取り組んで70%達成できるくらいの地点だと言えます。
そしてグロースゾーンは、恐怖と学びを経てひとまわり成長した自分に気づける領域です。ここまでくれば、過去の自分と比較して新たな能力や広い視点が開花したことを感じるでしょう。やりがいを覚えるタイミングです。
ここまでなら良いのですが、さらに高過ぎる目標を設定するのは考えもの。これ以上はパニックゾーンに入ってしまいます。これは明らかに行き過ぎで過度のストレスがかかり、適切な判断が難しい状態だと言えます。精神面や身体に不調が生じる場合もあり、逆に能率が落ちるケースも。
習慣化のための目標を設定する上では、“ラーニングゾーン”を目指すのが一番理想的なのです。
これをもって、今月上半期の運を下げないお話とさせていただきます。
(脇田尚揮)
コメントを残す