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介護のちから

介護のちから ~第2回~ 社内アンケートの取り方

介護のちから 2022.01.17
介護のちから ~第2回~ 社内アンケートの取り方

    こんにちは。毎週コラム『介護のちから』をお届けする清水です。

     

    今回は「アンケート取得方法」に触れていきたいと思います。

    突然ですが、皆様の社内でアンケートが回ってきたことはありませんか?今回はアンケートの取り方の基本と用語について少しでも参考になればと思い、専門用語とともに、コラムにさせていただきました。

     

    アンケート作成者側が留意すべき5つのポイント

    実は、アンケートとはひとことに言っても、様々な注意点があることをご存じでしょうか?(基本的な話でもありますので、既にご存じの方には釈迦に説法ですみません。)通常、アンケートの質問用紙は匿名であり、実際に調査対象者の方々がどう思っているのかを知り、実施者は、より良く改善するために取られることが多いのではないでしょうか?

    そこで、注意すべき5つのアンケート留意点についてポイントを説明したいと思います。

     

    ステレオタイプ

    アンケートに「特定のイメージ」を抱いてしまう言葉はあったりしませんでしょうか?

    これは「ステレオタイプ」といい、差別的な用語や、特定の偏見を用いると、正式な回答ではなくなってしまう可能性が大いにあります。

    例えば、「○○の仕事をしている人」や「○○人」や「○○屋」など、質問の中に偏りがあると、先入観のある質問になってしまい、その言葉自体に影響されてしまう場合(言葉そのものや言葉の発信用語も含みます。)、回答がゆがめられてしまうことがありますので注意が必要です。

     

    ダブルバーレル質問

    質問の中にもう一つ質問があるような場合、例えば「今朝は飯を食べましたか?そのご飯はおいしかったですか?」など(極端ですが。)、一つの質問に二つの回答の余地があると、混乱を招いてしまったり、回答がずれてしまう可能性があります。

    これを「ダブルバーレル質問」とも言います。これを回避するには一つの質問に対し、一つの論点を基本に考えるとよいでしょう。

     

    インパーソナルな質問

    次はこちらです。「一般的に○○と言われていると思いますか?」や「あなたは○○が常識だと思いますか?」などの質問は「インパーソナルな質問」といえると考えます。

    これらは、回答者自身に対する質問ではなく、「回答者自身はどう思うのか?」という質問になります。そのことから世間一般的にという観点からも正式な質問と乖離してしまう可能性がありますので注意が必要です。

     

    キャリーオーバー効果

    こちらの質問は、前の質問が後の質問に影響を与えることです。これを「キャリーオーバー効果」といいます。

    前の質問で「あなたは今朝歯磨きをしましたか?」から始まり、「どのような歯ブラシを使用していますか?」や「無味ですか?」など前の質問が後の質問に誘導するような形式をいいます。これは明らかに誘導された質問ですよね。。。

     

    イエス・テンデンシィ

    最後に「イエス・テンデンシィ」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?

    これは日本人によくある良い特徴でもありますが、質問の正確さに欠けてしまう質問です。

    「あなたは○○ですか?」/「○○に賛成ですか?」/「○○に同意をしますか?」のような質問を受けるとなぜか。「はい」と肯定したくなってしまうのが素直で優しい日本人の特性なのでしょうか?ちなみに私も、えぇ。「はい。」よく言ってしまいます。ですので、このように実は質問に留意する必要があったりします。

     

    おわりに

    上記5つのポイントのように、アンケートを取る際にも様々な注意点があります。

    他にも何十通りも気をつけなければならないポイントがあるそうなので、インターネットなどで調べてみるのも一つ勉強になるのかもしれません。本日は「アンケートの取得方法」についてでした。

    (清水勇耶)

     

    プロフィール

    清水勇耶(しみず・ゆうや)

    ケアマネジャー。株式会社ワンダフルライフ代表取締役。みんなでケア開発者。

    一人よりも二人より多くの方々の幸せのためにという法人理念の基、関わる皆様に介護業界がより良くなるようなご提案のできる仕事を心がけている。また、福利厚生としてLVMHグループの介護福利厚生、介護ロボットの活用、その他介護支援専門員問の研修・セミナーなども行っているなど、幅広い分野で活躍中。主な取得資格等:介護福祉士、介護支援専門員、社会福祉主事、厚生労働省IOTロボット評議員、同省介護ロボット講師、AI・IOTシニアコンサルタント、ビジネスモデル検定1級、運行管理者