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介護のちから

介護のちから ~第24回~介護現場とシステム現場の共通点

介護のちから 2022.07.12
介護のちから ~第24回~介護現場とシステム現場の共通点

    はじめに

    こんにちは。気ままに毎週お届けするコラムを担当する清水です。
    今回は「介護現場とシステム現場の共通点」というテーマに沿って触れてみたいと思います。

    前回は、「介護とシステム(CAとPM)の共通点」というお話をさせて頂きましたが、
    もし、読まれていない方もご興味がございましたら、是非こちらもご参照ください。

    介護現場とシステム現場の共通点

    今回は、前回から少し深堀して、落とし込んだ介護現場とシステム現場の内容にさせて頂きました。実際にご利用者様やご依頼者様に対して動いている方々の部分にフォーカスしてゆきたいと思います。

    前回のおさらいで、ケアマネジメントをする役割の方とプロジェクトをマネジメントする役割の方がいることは触れさせていただきました。今回は実際に稼働している方々の気持ちの部分や、実施されるサービスの内容についても基本的な部分に触れてゆければと思います。
    実際に介護の現場でうまくいかないことや、改善したい部分ってたくさんありますよね?
    私も今でもそう思います。そんな中、システムを作る方々はどのように思っているのか少し考察してみましょう。

    システム屋さんにとって、システムの予定が出てきた際に期間的に完成が難しかったりする場合は往々にしてあると思います。介護の現場に例えると「入浴介助と掃除を30分で丁寧に終わらせてほしい」と要望されているのと同じで、これに二つ返事で「いいですよ!」とはならないと思います。

    これは、いくら技術を上げてもシステム屋さんからすると「大規模プロジェクトで責任のある仕事に対して急に期間を数週間短縮してくれ」と言われても「無理です!」とハッキリと言うはずで、どちらの仕事も「時間も業務量もオーバーしてしまい、ちゃんとした仕事ができなくなることで、迷惑をかけることがわかっているのに。」と思われ、後にトラブルになりかねません。
    ですので、事前にマネジメントする役割の方(CM/PM)と協議を行い、どちらの業種でも必ず存在するクライアントに対しての要望とマッチするかが重要と思います。

    両方の仕事に対して重要なのは「自分の仕事にプライドと責任を持つ」事かと思います。介護現場で例えば、腰痛が生じてしまい、介助の方法がうまくいかずに困っている方は改善するために研修を受けたりされることが多いです。
    これは、システムに例えるとOSやバージョンの更新に当たると思います。介護現場では、自分が腰痛で崩れ落ちてしまうとご利用者様の命にかかわると思います。システムも、更新作業を怠り、重大な情報を漏洩してしまうとご利用者様からすると重大な損失に繋がります。

    このように自身のツールや環境も常にアップデートが必要で現場においてこそ「プロの力が試される」そして、その差がはっきりと目に見えてわかることが介護現場とシステム現場の共通点になると思います。また、例えば、リンク先の間違いや、プログラムのつなぎ合わせにミスが生じてしまうと、介護現場で言う誤飲に近いような形で、間違った薬を飲み続けてしまうという、本来ありえない状況にもなりかねません。

    実際の現場では、皆様が気を付けて業務を行っているおかげで、ゆとりを持った計画性と技術力があるからこそ成り立っていることが事実ですので、どちらの仕事も尊敬に値する仕事だと思います。

    今回は細かな点に触れずに共通点として、現場サイドの考え方として、コラムを書かせていただきました。今後、細かな内容に関しても、また触れる機会があるかもしれません。

    それでは、今回は「介護現場とシステム現場の共通点」というテーマで触れさせていただきました。
    また来週あたりにお会いしましょう。

    プロフィール

    清水勇耶(しみず・ゆうや)

    ケアマネジャー。株式会社ワンダフルライフ代表取締役。みんなでケア開発者。

    一人よりも二人より多くの方々の幸せのためにという法人理念の基、関わる皆様に介護業界がより良くなるようなご提案のできる仕事を心がけている。また、福利厚生としてLVMHグループの介護福利厚生、介護ロボットの活用、その他介護支援専門員問の研修・セミナーなども行っているなど、幅広い分野で活躍中。主な取得資格等:介護福祉士、介護支援専門員、社会福祉主事、厚生労働省IOTロボット評議員、同省介護ロボット講師、AI・IOTシニアコンサルタント、ビジネスモデル検定1級、運行管理者