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介護のちから

介護のちから ~第9回~コミュニケーションの意識①

介護のちから 2022.03.07
介護のちから ~第9回~コミュニケーションの意識①

    こんにちは毎週お届けするコラムを担当する清水です。

    今回は「コミュニケーションの意識①」について触れてみたいと思います。

     

    はじめに

    「コミュニケーション」というのは、コミュニケーションを取ろうとする発信者とその者が発信するメッセージ、そしてそのメッセージを受信する相手がいて初めて成り立つものです。当たり前ですが、情報の送り手だけではコミュニケーションは成り立ちません。

    もっとも、相手がいればコミュニケーションが成立するのか?といえばそれもそうではなく、情報を届けたい相手がいても、「受け手が送り手の意図しない反応を示したり、否定したり、そもそも情報を受け取ることができない場合」などというときにはコミュニケーションは成立していないと考えられています。

    今回はコミュニケーション方法の具体的な「意識」について、ほんの少しだけ触れて、掘り下げてゆきたいと思います。

    コミュニケーション編として、これから3週に分けて意識に役立つポイントを情報として具体的に簡単にお話したいと思います。今回は①の片面掲示と両面掲示について触れてゆきたいと思います。

     

    ①片面掲示と両面掲示

    片面提示は、送り手だけが伝える主張の事です。反対に、両面掲示は双方に主張を掲示する方法となり、相対的に2つの選択肢は分かれていると言われております。

    また、当該効果(結果として双方の意向成立を効果とした場合を仮定して。)は、後者の両面掲示の方が高いと実証されているデータもあるそうです。

    そこで、なぜ両面掲示の方が受け入れされやすいかについて、先に検討をしてゆくと、両面掲示を受け取る場合には2つのパターンを掲示され、選択する選択肢が、断ることを含めると3つ用意されています。また、この選択肢が存在することにより「自身で考えて選択をした。」と人間の脳は理解するものであるからと考えられます。

    一方で、条件判断が元々しづらい、自身で理解が及ばない事案については、片面掲示の方が受け入れられやすいという側面もあるそうです。

    複雑な条件でしか成立しない交渉事で条件が良い(良いと思われることを含んで。)ことを掲示された場合に、正しい判断は一択と考え選択することが多いのが後者と言われているそうです。

    後者はなぜ一択の選択肢しか掲示されていないのに選ばれるのか?

    それは、選択肢よりも掲示している「人」を選んでいると考えられており、単に提示者を信頼しているかどうかがこの選択肢を一つにしている理由だと思います。

    理解が及ばない事案に対して、複雑に関わり合う条件の中で、考えが及ばないときの唯一の手掛かりは提示者だと思います。ですが、その提示者が初対面の方と日頃から面識のある方だと信頼度が違いますよね。

    人間は無意識の中に様々なことを考えていないようで、多くの事を考えながら生きているので、当たり前のことに感じますが、人間は本当に知恵を使って生きているんですね。

     

    今回は「コミュニケーションの意識①」について触れてゆきました。今回は3部に分かれていますので、次回も読んでいただけたらとても嬉しく思います。

    (清水勇耶)

    プロフィール

    清水勇耶(しみず・ゆうや)

    ケアマネジャー。株式会社ワンダフルライフ代表取締役。みんなでケア開発者。

    一人よりも二人より多くの方々の幸せのためにという法人理念の基、関わる皆様に介護業界がより良くなるようなご提案のできる仕事を心がけている。また、福利厚生としてLVMHグループの介護福利厚生、介護ロボットの活用、その他介護支援専門員問の研修・セミナーなども行っているなど、幅広い分野で活躍中。主な取得資格等:介護福祉士、介護支援専門員、社会福祉主事、厚生労働省IOTロボット評議員、同省介護ロボット講師、AI・IOTシニアコンサルタント、ビジネスモデル検定1級、運行管理者