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介護のちから

介護のちから~第15回~介護とICT(情報通信技術)のその先に

介護のちから 2022.04.21
介護のちから~第15回~介護とICT(情報通信技術)のその先に

    はじめに

    こんにちは毎週お届けするコラムを担当する清水です。

    今回は「介護とICT(情報通信技術)のその先に」というテーマに沿って話をしてみたいと思います。

    介護とICT(情報通信技術)のその先に

    皆様こんにちは。今回のテーマは“ICT”になります。皆様が普段、介護の仕事をしていて、「あぁ、夜勤だるいなぁ。」、「今日は朝勤務だ……」や、場合によっては残業など、辛いときってありますよね(介護に限った話ではないですが)。

    そこで、現在、介護の畑から出てきた私が、違う業種(システム関係)に移った今でも介護の仕事で培った能力や考え方が活かされていることがありますので、そのことにも少しだけお話ができればと思います。

    さて、皆様が介護の仕事をしている時に、それぞれ思う所ってありますよね。極端に言えば、忙しすぎて代わりにロボットが仕をやってくれれば……など、考えれば考えるほど、介護の仕事には答えがないため、たくさん出てくると思います。しかし実際は、私たちが行う業務にも必要がない仕事も多くあると思います。

    その中でも、やらなければならない仕事はたくさんあります。特に、「関わるメンバーや利用者様に対して笑顔で元気に仕事をすること!」ではないでしょうか。これはロボットでなく人間でないと豊かな表情は作り出せず、人にエネルギーは与えられないですよね。

    このようにせっかくポジティブな想いで仕事に取り組んでいても、実際の業務が変わらなければ、働く皆さんは疲弊してしまいます。介護の仕事をしていて、「本当にこれは必要?」と疑問を持つ事って、実はとても大切なことだと考えます。そのままの既成概念で当たり障りのない仕事をしていれば、伝統は守れても、現実的な超高齢化社会に関係する方々は守れないかもしれません。

    それだけ深刻な問題であるからこそ、国を上げて介護仕事にITを取り入れようとしているのです。したがって、介護の仕事にも、ほかの業種と大きく変わるような仕事としてではなく、同様の「創意工夫」が必要なのではないかと感じます。

    実際に介護のICT化を実現するためにIT分野の学びをしなければならないと思いがちですが、実は元はITの分野で働いていて、介護の仕事をしている方も以外に多かったりします。今後のIT技術の発展により、介護事業所のうち一人エンジニアがいる事業所などが重宝される時代が、いつか来るのかもしれませんね。もしかすると「介護エンジニア加算」などの施策が出るかもしれませんね。(笑)

    介護の事業所や介護施設に一人システムエンジニアが常駐する時代になると、そもそもの「介護」という仕事のあり方にも大きな変化が生じるかもしれません。その時には「効率」VS「感情」と最終的に相対する別の意味の問題も生じることと思います。

    このバランスを取ってゆく事が、今後の介護とICT問題のその先にある未来なのかもしれません。

    今回は、「介護とICTのその先に」というテーマでコラムを書かせていただきました。それではまた来週お会いしましょう。

    (清水勇耶)

     

    プロフィール

    清水勇耶(しみず・ゆうや)

    ケアマネジャー。株式会社ワンダフルライフ代表取締役。みんなでケア開発者。

    一人よりも二人より多くの方々の幸せのためにという法人理念の基、関わる皆様に介護業界がより良くなるようなご提案のできる仕事を心がけている。また、福利厚生としてLVMHグループの介護福利厚生、介護ロボットの活用、その他介護支援専門員問の研修・セミナーなども行っているなど、幅広い分野で活躍中。主な取得資格等:介護福祉士、介護支援専門員、社会福祉主事、厚生労働省IOTロボット評議員、同省介護ロボット講師、AI・IOTシニアコンサルタント、ビジネスモデル検定1級、運行管理者